調布さんぽ 第二回 京王線

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調布さんぽ 第二回
京王線

遠くから音がする。
その音は徐々に大きくなるので、

音がする方向を見上げれば
現れたのは、京王線の電車。
夕陽に照らされ、その銀色のボディは少し上気したように赤色を帯びている。

通り過ぎていく電車を見ながら、その向こうの夕暮れの空に気づかされる。

「京王線」、一日に利用者は200万人ほど、東京を西へ東へとつなぐ重要な路線の一つ。
新宿区、杉並区、世田谷区を通りながら調布市へと入り、府中市、もしくは川崎市へと向かう。

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調布市に入ると車窓からの眺めは、畑の脇を、公園の近くを、住宅の間を、緑の茂る光景に変わる。それは、言い方は悪いけれど、都会の中でちょっと田舎のようでもあり、そんなのんびりとした景色に心が軽くなる。

公園では、その音に、銀色した車体の迫力に、子供が手を振っているを見かける。
子供にとって京王線は、かっこいい存在なのかもしれない。

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近年、国領、布田、調布駅は地下の駅となった。
調布市の発展とともに畑や空き地はマンションや建物となり、遠くからでも京王線を見られる機会は減ってきている。「ここから手をふって京王線を眺めたんだよ」といつかは昔話のように話す日がくるのかもしれない。けれどもそれはまだまだ先の話。今見える景色を楽しんでいきたい。
今日はどこから京王線を見る? 僕はここから!

調布さんぽ第二回京王線

2017.05.08
写真・文 赤石雅紀

2017-05-08 | Posted in 調布さんぽNo Comments » 

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